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大手メーカーの特徴的なキャンペーン・プロモーション【最新事例まとめ】

食品メーカーや家電メーカーなど、知名度や影響度の高い企業が中心となって開催した特徴的なキャンペーン事例をご紹介。SNSキャンペーンやWEBサイトを活用した販売促進から、周年記念のロイヤリティ向上施策など、話題作りに最適なアイデアや切り口を解説していきます。

楽しみ無限大 ミセス∞ハウスキャンペーン|ハウス食品株式会社

楽しみ無限大 ミセス∞ハウスキャンペーン|ハウス食品株式会社
キャンペーン概要対象商品を購入し、レシート画像で応募。カレールウのミックスをレコメンドしてくれるAI診断コンテンツも
インセンティブ<A賞> ミセスロゴカレー用 ライス抜き型 / 400名様<B賞> ミセス∞ハウス コラボロゴ入り カレースプーンセット / 300名様<C賞> スペシャルBOX入り!ハウス商品詰め合わせ~第1弾~ / 300名様
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【ハウス×ミセスのコラボキャンペーン!】

ハウス食品とMrs. GREEN APPLEのコラボキャンペーンは、対象のカレー関連商品を買ってレシートで応募するマストバイ形式です。

インセンティブはMrs.GREEN APPLEファン向けに作られていて、A賞はロゴ型でごはんを抜けるライス抜き型や、Mrs.GREEN APPLE刻印入りスプーンなどで、ファンを取り込んでいます。

対象ブランドは幅広く、商品ごとに付くシール数が違うというもの。レシートとは別にシールが付いていて、それでも参加できるのかと思いきや、シールはいわゆるポイントと同義で、混乱を招いています。とはいえ「もう1シール欲しいから別シリーズも買おう」と、横断購買の動機付けになっています。

【AIがルウの組み合わせを提案!】

キャンペーンサイトのバナーにある別コンテンツ「AIルウミックスメーカー」は、7つの質問に答えるだけで、234通りの中からあなたに合うカレールウの掛け合わせをAIでレコメンドしてくれるというもので、結果画面では水量の目安や隠し味の提案までセットで教えてくれる、実用特化型の体験設計になっています。

期間表記はなく常設のブランド体験コンテンツになるのですが、ルウを混ぜるとおいしくなるという神話はあれど、どれを混ぜたらいいのかわからない人向けのコンテンツです。

質問が7問しか無いので、AIで診断結果を分けてるわけでもなさそうですが、コンテンツ自体をAIで生成させたということなんでしょうか。診断結果ページで出る 味の表現(テキスト)、レーダーチャート、おすすめ隠し味の提示 など、結果に紐づく表示の最適化などはAIが強そうです。

楽しみ無限大 ミセス∞ハウスキャンペーン|ハウス食品株式会社
楽しみ無限大 ミセス∞ハウスキャンペーン|ハウス食品株式会社

【動画で解説!】楽しみ無限大 ミセス∞ハウスキャンペーン|ハウス食品株式会社

\森に、未来に、笑顔を/森ネタ漫才グランプリ2025~あなたの一票で森ネタNo.1を決めよう!~キャンペーン|アサヒグループジャパン株式会社

\森に、未来に、笑顔を/森ネタ漫才グランプリ2025~あなたの一票で森ネタNo.1を決めよう!~キャンペーン|アサヒグループジャパン株式会社
キャンペーン概要X(旧Twitter)とTikTokに投稿されている「森ネタ漫才」の動画を視聴し10点満点で採点投稿するキャンペーン
インセンティブAmazonギフトカード100円分:1,000名様(X:500名様 TikTok:500名様)
使用SNSX、TikTok

キャンペーンのポイント

【森ネタ漫才を採点!】

森ネタ漫才グランプリは、XやTikTokで公開される「森」をテーマにした漫才動画を見て、ユーザーが審査員気分で10点満点の点数をつけて投稿するというもの。森と漫才という異色の組み合わせですが、企業のCSR活動をSNS時代に合わせてどう届けるか、という課題を上手く解決できています。

アサヒが長年続けている「アサヒの森」という森林保全活動を、「環境保全に取り組んでいます」と真正面から伝えても、なかなか興味を持ってもらえないのが現実。そこで「お笑い」「グランプリ」というエンタメの衣を着せることで、ユーザーが楽しみながら自然とアサヒの活動に触れる設計にして、堅苦しくなりがちなCSR活動を、SNS上でスルーされないコンテンツにしています。

【CSRを面白く伝える!】

キャンペーンの参加方法として、TikTokではコメント欄に投稿し、さらにDMで「アサヒの森」と送信する必要があります。これはTikTokのAPI的にコメントは収集できる+DMを送ってくれているとDMを送り返すことができるというルールが有るため、こんな不思議な形になっているわけです。

「環境問題」や「CSR」といったテーマは、真面目に伝えようとすると、どうしても堅苦しく、ユーザーに敬遠されがちなので、「漫才」という誰もが楽しめるコンテンツを使った「伝えたいことを、相手が聞きたい形に変換する」手法の好例です。

\森に、未来に、笑顔を/森ネタ漫才グランプリ2025~あなたの一票で森ネタNo.1を決めよう!~キャンペーン|アサヒグループジャパン株式会社
\森に、未来に、笑顔を/森ネタ漫才グランプリ2025~あなたの一票で森ネタNo.1を決めよう!~キャンペーン|アサヒグループジャパン株式会社

【動画で解説!】\森に、未来に、笑顔を/森ネタ漫才グランプリ2025~あなたの一票で森ネタNo.1を決めよう!~キャンペーン|アサヒグループジャパン株式会社

夏のBINGOフェス|サントリー株式会社

夏のBINGOフェス|サントリー株式会社
キャンペーン概要LINEにて複数対象商品のバーコードを読み込むと商品に応じてビンゴの穴を開けられる。ビンゴを揃えると応募完了
インセンティブ1ビンゴコースPayPayポイント 200ポイント / 8,550名様(即時抽選)2ビンゴコースPayPayポイント 500ポイント / 1,380名様(即時抽選)コンプリート ビンゴコースPayPayポイント 5,000ポイント / 120名様(事後抽選)
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【ビンゴでついで買いを促す!】

夏のビール商戦でサントリーが、対象商品のバーコードを読み込んでマスを埋めていく「BINGOフェス」を実施しました。ユーザーはLINEで参加し、プレモルや金麦、角ハイボールなど異なる商品を購入することでビンゴシートを埋めていき、ビンゴが揃うと応募が可能になるというもの。

スタンプラリーと違うのは、「あと一つでリーチ!」「次はあれを買おう」というゲーム感覚を煽り、普段は買わない商品にまで手を伸ばさせる点にあります。

日々のお酒選びに「マスを埋める」という小さな達成感を付け加えることで、顧客を巧みにゲームの参加者に変え、クロスセルを促進しながら購買データを収集してます。

【毎日応募でブランドとの接触を習慣化!】

バーコード読み取りは1日1回までというルールにより、一気にまとめ買いされて終わるのではなく、キャンペーン期間中、毎日のようにユーザーにサイトへアクセスさせ、サントリーブランドとの接触を習慣化させてます。

ビンゴという形式は、複数の異なる商品を購入してもらうクロスセルを促すのに最適です。ビールもハイボールも、まとめてサントリー製品で揃えてもらうことで、夏の商戦でのシェアを一気に拡大する狙いが見えます。

夏のBINGOフェス|サントリー株式会社
夏のBINGOフェス|サントリー株式会社

【動画で解説!】夏のBINGOフェス|サントリー株式会社

365 CHEERS LABEL by GREEN LABEL|キリンホールディングス株式会社

365 CHEERS LABEL by GREEN LABEL|キリンホールディングス株式会社
キャンペーン概要サイト上で、365日から好きな日付と名前を選んで、オリジナルデザインの「淡麗グリーンラベル」の缶ラベル画像を作成後Xにシェアし、1日1回抽選に参加
インセンティブご自身がデザインした「淡麗グリーンラベル」オリジナル缶1本「淡麗グリーンラベル」通常缶1本(計2本)
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【グリーンラベルのUGC創出施策!】

特設サイトで自分の好きな日付と名前を入れたオリジナルラベルをデザインし、それをXでシェアすると、抽選で10,000名にそのオリジナルデザインの缶が当たるというキャンペーン。

「日付と名前(あるいはメッセージ)を入れてオリジナルラベルを作る」という手法は、様々な企業が実施している王道とも言えるスキームです。父の日やバレンタインデーなどにこのスキームは活用されることが多く、ユーザーは「自分だけの物語」を商品に入れ込むことができます。

他にも自分の誕生日、恋人との記念日などの特別な日に、ユーザーはラベルを作りながらその日の思い出に浸りつつ、その人にとっての「特別な一本」へと変えるわけです。

そんな「特別な一本」を作る体験を通じて、ユーザーの日常にある乾杯シーン、特に「ちょっとしたお祝い」の瞬間にグリーンラベルを刷り込むことができます。

【当選10000名のUGCが担保されている!】

ユーザーが作った多種多様なオリジナルラベルがX上にシェアされることで、膨大な数のUGCが生まれ、「特別な一本」も含め、自分ごと化を促しています。

購入を必須としないため参加のハードルが低く、情報の拡散力を最大化している点と、数多あるビールの中で、いかにして個人の体験に結びつけ、ブランド想起をさせるか。その一つの答えを、このキャンペーンは示していると言えるでしょう。

「淡麗グリーンラベル」をユーザーの日常の乾杯シーンに溶け込ませることと、特別な日や人を想起させるというのを同時に行っています。好きなアニメキャラクターの誕生日など推し活にも活用できそうです。

365 CHEERS LABEL by GREEN LABEL|キリンホールディングス株式会社
365 CHEERS LABEL by GREEN LABEL|キリンホールディングス株式会社

【動画で解説!】365 CHEERS LABEL by GREEN LABEL|キリンホールディングス株式会社

Red Bull Tetris|レッドブル・ジャパン株式会社

Red Bull Tetris|レッドブル・ジャパン株式会社
キャンペーン概要スマートフォンでRed Bull Tetrisをプレイし、プレイ結果を登録すると、成績が国内大会の結果に反映される
インセンティブ東京ゲームショウ内で行われる国内王者決定戦への出場権。さらに勝ち抜いたトッププレイヤーは、ドバイで開催される世界決勝大会への出場権が得られる。
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【異色コラボの世界規模キャンペーン!】

エナジードリンクの王者「Red Bull」と、懐かしのブロックパズルゲーム「テトリス」という意外な組み合わせで世界大会を行っています。

このキャンペーンは、オンライン予選を勝ち抜いた猛者たちが、1989年に発売されたNES版(海外版ファミコン)の「テトリス」で日本一を争うというもの。優勝すれば、ドバイで開催される世界大会への出場権が手に入ります。予選は実機での対決ではなくブラウザ再現のテトリスになっているので、だれでも参加できるのがいいですね。もちろん決勝はオフラインです。

ユーザーからすれば、ルールを知っているテトリスだからこそ、トッププレイヤーたちの信じられないような高速プレイを見て、その「ヤバさ」が直感的に理解できます。また、テトリスという誰もが知るコンテンツを通じて、ブランドの核となる「翼をさずける」というメッセージを提供しています。

【誰でも知ってるゲームで熱狂を生む!】

実機の方はコントローラーの持ち方が進化していて、ハイパータッピングと言われる高速回転を可能にした形から、ローリングと言われるコントローラーの背面に指を置き、叩くように指を滑らせて連打し、その振動を利用して、十字キーに乗せたもう片方の手の親指にボタンを押し込ませるという、ゲーム内容やフィジカルではなく、コントローラーの構造をも利用しています。気になる方はYoutubeなどにもアップされているのでぜひ。

レッドブルは様々なeスポーツを応援していますが、あえて30年以上前の「クラシックテトリス」を選び、さらにブラウザ活用で参加の裾野を広げつつ、「熱狂」や「感動」という体験を提供するブランドと知っていただく素晴らしい施策になっています。

Red Bull Tetris|レッドブル・ジャパン株式会社
Red Bull Tetris|レッドブル・ジャパン株式会社

【動画で解説!】Red Bull Tetris|レッドブル・ジャパン株式会社